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宮部みゆきのおすすめ本 2020-2024-in 本よみうり堂 (中公新書ラクレ, 851)

宮部 みゆき

中公新書ラクレ, / 中央公論新社

2025年9月8日発売

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新書嫁レビュー

宮部みゆきが10年で154冊——若手作家への眼差しが詰まった書評集

2026-05-21

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「有名作家による書評は儀礼的な紹介文であり、本選びの本気の参考にはならない」とずっと思っていた

書評欄に大物作家の名前を見かけても、「業界の付き合いで誉めている」「同業者ゆえに当たり障りなくまとめている」——そういう先入観で書評を読み流していました。新聞や雑誌の書評は、本選びの真剣な道具というより、本好きの娯楽コーナーとして眺めていました。「あの作家が本気で推している本だから読みたい」と感じる経験は、あまり多くありませんでした。

でも、自分が読書好きとして信頼する作家が「次に何を読むか」を選んでいるとき、その選書には何が反映されているのか——という問いに、答えを持てないままでいました。書評を「本選びの道具」として真剣に扱う方法を持っていませんでした。

宮部みゆき著『宮部みゆきのおすすめ本 2020-2024 in 本よみうり堂』を読んで、その方法が見えてきました。

宮部みゆき著『宮部みゆきのおすすめ本 2020-2024』はこちらから読めます。

宮部みゆきが10年読書委員を務めた読売新聞「本よみうり堂」での154冊の書評は、若手紹介への明確な意思を持つ選書だった

著者が本書で示す核心は、宮部みゆきが2020年から2024年にかけて読売新聞「本よみうり堂」読書委員として書評した154冊が、ベストセラーや話題作の追従ではなく、「若手の良作を読者に届けたい」という明確な意思のもとで選ばれた選書集だという事実です。著者はあとがきで、新人賞を受賞した若手の作品を積極的に取り上げ、宣伝の一助になることを意図して書評を続けてきたと明かします。民俗学ミステリ「領怪神犯」シリーズなど、まだ知名度の浅い作家の作品を「紙の媒体で紹介する」ことに意味を見ていました。

特に印象的なのは、選書の幅の広さです。国内外のミステリ、海外ノンフィクション、社会時評、猫や俳句などの趣味本、絵本・イラスト集——ジャンルを越境して154冊が並びます。1冊あたり新書見開きでまとめられた書評は、本の紹介を超えて宮部みゆき自身の読書観・興味の地図として読めます。「今年の3冊」(2015〜2024年)と、読書委員10年を振り返るあとがきエッセイも収録され、ベストセラー作家がどう本を読んでいるかという内側の視点が見えてきます。本書にはさらに、ジャンル横断の具体的な推薦書と、宮部みゆきが若手作品に注いだ眼差しが詳しく描かれています。ぜひ本書でその全貌を確かめてみてください。

「本の選び方」そのものが豊かになった

読む前と後で、本選びへの向き合い方が変わりました。以前はベストセラーランキングや書店の平台で目立つものを選んでいました。でも今は、「信頼できる読み手が、明確な意思を持って推している本」を選ぶという別の道筋を持てるようになりました。

具体的には、書評を読むとき「誰が」「どんな意図で」「どんな読書文脈で」推しているかに注目するようになりました。宮部みゆきの「若手紹介」という意思を知ると、彼女が推す若手作家の作品を読む動機が一段高まります。また、「ジャンル横断の選書」を実践してきた著者の影響で、自分自身もミステリだけ・新書だけ・実用書だけといった偏った読書から、絵本・趣味本・社会時評まで含めた多様な読書へと枠を広げる気持ちが生まれました。書評集を「本選びの道具」として本気で使う読み方が、本書を通じて獲得できました。

ベストセラー作家・宮部みゆきが10年の読書委員生活で選んだ154冊

宮部みゆき(1960年東京生まれ)は『火車』『模倣犯』『ソロモンの偽証』など、ミステリ・時代小説・現代小説のあらゆるジャンルで日本を代表する作家として活躍してきた著者です。読売新聞「本よみうり堂」読書委員を10年務め、本格的な書評を継続してきた著者だからこそ、本書では業界儀礼ではない、現役作家の本気の選書が並んでいます。

この本を読まなければ、有名作家の書評を社交辞令として遠ざけたまま、宮部みゆきが若手作品を真剣に推す書評集の読み方と向き合う機会を持てないままでいたでしょう。

宮部みゆき著『宮部みゆきのおすすめ本 2020-2024 in 本よみうり堂』はこちらから読めます。

内容紹介

宮部みゆきをワクワクさせた本、154冊を一挙公開! 
情報量はたっぷりありながら、1冊あたり新書版の見開きで読ませるコンパクトさが魅力の1冊。
国内外の話題のミステリから、海外ノンフィクション・社会時評など時代を映す作品、猫や俳句など趣味の本、絵本・イラストのビジュアル本までーー。
作家のアンテナで選ばれたラインナップは幅広く、内容を紹介しながら書き手の体温を感じさせる書評は、作品の魅力が伝わると評価が高い。
「今年の3冊」十年分の記録(2015年〜2024年)、巻末の書き下ろしエッセイを収録。

出版社による紹介文です(楽天ブックスの書誌情報より)。

書誌情報

書名
宮部みゆきのおすすめ本 2020-2024-in 本よみうり堂 (中公新書ラクレ, 851)
著者
宮部 みゆき
レーベル
中公新書ラクレ,
出版社
中央公論新社
発売日
2025年9月8日
ISBN
4121508513