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ぞわぞわした生きものたち 古生代の巨大節足動物 (サイエンス・アイ新書)

金子 隆一

サイエンス・アイ新書 / SBクリエイティブ

2012年3月1日発売

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新書嫁レビュー

古生代の「ぞわぞわした生きもの」が、進化の常識を覆していた

2026-07-07

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進化の歴史は「弱肉強食」で「優れたものが生き残る」という話だと思っていた

進化の歴史というものは、強くて環境に適応した生物が生き残り、弱いものが淘汰されるというシンプルなプロセスだと思っていました。「適者生存」という言葉が、進化の全てを説明しているような感覚がありました。

でもこの本を読んで、古生代の海に生きていた巨大節足動物たちの存在が、進化の歴史の見方を根本から変えてくれました。あの「ぞわぞわした生きもの」たちは、現代の常識では想像もできない姿で繁栄し、そしてある日突然姿を消したのです。

この本が、進化の歴史への見方を変えてくれました。

金子隆一著『ぞわぞわした生きものたち 古生代の巨大節足動物』はこちらから読めます。

アノマロカリスとその仲間たちが告げる「生命の豊かな実験」

本書は、科学ジャーナリストとして古生物学・宇宙生物学などを専門に執筆してきた金子隆一が、古生代に生きていた巨大節足動物の姿と生態を解説したサイエンス・アイ新書の一冊です。豊富なカラー図版とともに、古生代の奇妙な生命の世界を生き生きと描いています。

アノマロカリスは、5億年以上前のカンブリア紀に生きていた巨大節足動物で、体長は最大で1メートルに達したとされています。当時の海の生態系のトップに君臨した捕食者でありながら、その外見は現代の甲殻類・昆虫類とは全く異なる、誰も想像できなかったような姿をしていました。頭部から伸びる一対の付属肢(爪状の捕食器官)と、円形の口、体側に並ぶ扇状のひれ——その姿は、まるでSFの想像上の生物のようです。しかし実際にそれが地球上に存在したという事実が、生命の可能性の幅を全く違う次元で感じさせてくれます。

このアノマロカリスをはじめとする古生代の巨大節足動物たちは、現代に続く節足動物の系譜に入るものもあれば、系統樹のどこにも当てはまらない絶滅系統のものもあります。「生命は多様な実験を繰り返し、その中から現代まで続くものが選ばれた」という進化の現実の豊かさが、これらの化石から伝わってきます。本書にはさらに、バージェス頁岩などの有名な化石産地から発見された奇妙な生きものたちについても詳しく解説されています。ぜひ本書で確かめてみてください。

「生命の豊かさ」への驚きが、現代世界を違う目で見させた

この本を読んでから、現代に生きる生物の多様性を見るときに「これは長い実験の末に残ったほんの一部だ」という感覚が生まれました。地球上の全ての生物の系統樹は、数え切れないほどの枝が途中で途絶えた末に現在の形になっています。その枝の一つひとつに、かつて存在した生命の豊かな形があったのです。

進化は「優れたものが残る」という単純な物語ではなく、無数の試行錯誤の末に偶然残ったものが現代の生命系なのだという視点が、生命への見方を深くしてくれます。

科学ジャーナリストが描いた「古生代の奇妙な生命世界」

古生物学・宇宙生物学を専門とする科学ジャーナリスト金子隆一が、古生代の巨大節足動物の奇妙で豊かな姿を解説した一冊です。サイエンス・アイ新書らしい豊富なビジュアルとわかりやすい解説が魅力です。

この本を読まなければ、進化を「強いものが残る単純なプロセス」として見続けたまま、生命の歴史が持つ圧倒的な多様性と豊かさに触れることはなかったと思います。

金子隆一著『ぞわぞわした生きものたち 古生代の巨大節足動物』はこちらから読めます。

内容紹介

昆虫の共通の祖先と断言できる化石は未発見であり、昆虫の進化はいまだ謎が多い。昆虫誕生の謎を解くための手がかりの1つとして、本書では特に節足動物にスポットを当て、その起源、最初の上陸、空への進出、現生昆虫の発生系統などを解説していく。古生代に「ぞわぞわ」と歩いていた生物たちについて、復元予想図や模型などからその生態を想像してみよう。

出版社による紹介文です(楽天ブックスの書誌情報より)。

書誌情報

書名
ぞわぞわした生きものたち 古生代の巨大節足動物 (サイエンス・アイ新書)
著者
金子 隆一
レーベル
サイエンス・アイ新書
出版社
SBクリエイティブ
発売日
2012年3月1日
ISBN
4797344113