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未来のカタチ: 新しい日本と日本人の選択 (小学館新書 に 6-1)

楡 周平

小学館新書 に 6- / 小学館

2020年11月26日発売

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新書嫁レビュー

作家が描いた「未来のカタチ」は、現代の延長線上ではなかった

2026-06-19

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「未来」は現代の技術の延長線上にあると思っていた

未来の社会の姿は、現代の技術・経済・政治の延長線上に見えてくるもの——そんな前提で未来を想像していました。AIが普及した社会、自動運転が当たり前になった社会、さらに技術が進歩した社会……現在の「当たり前」が維持・拡張された形が未来だという発想から出られていなかったのです。

でもこの本を読んで、未来は現代の「当たり前」が根本から問い直されることで生まれるのであって、現在の延長線上に安易にあるわけではないという視点が生まれました。

この本が、未来への見方を変えてくれました。

楡周平著『未来のカタチ』はこちらから読めます。

「技術の進歩」ではなく「価値観の転換」が未来を作る

本書は、現代日本の経済・社会・産業をテーマに多くの小説を描いてきた楡周平が、小説家の視点から現代社会の矛盾と可能性を語り、未来社会のあるべき姿を描いた一冊です。小学館新書の一冊として、小説家ならではの洞察と語り口で、未来への問いを提示しています。

著者が強調するのは、未来の社会のカタチを決めるのは技術の進歩ではなく、人々の価値観と選択だという視点です。「何を大切にするか」「何を手放すか」「誰と社会を作るか」——こういった問いへの集合的な答えが、技術の使われ方を決め、経済の構造を決め、政治の方向性を決め、社会のカタチを作るというのです。

著者は小説家としての洞察から、現代日本が直面している経済・産業・人口・教育の課題を鋭く指摘しつつ、それらが正面から解決されたときにどんな社会が生まれるかを描きます。数字や統計だけでは見えない人々の行動原理や感情の動きを、物語を通して社会を見てきた著者はリアルに捉えています。「現実の延長線上にある未来」ではなく「問い直しの先にある未来」を想像することの重要性が、著者の言葉から伝わってきます。本書にはさらに、日本が持つ潜在的な強みと、それが活かされない理由についての鋭い分析も展開されています。ぜひ本書で確かめてみてください。

「未来を想像する」ことが「現在を問い直す」ことになった

この本を読んでから、未来について考えるとき「技術がどう進歩するか」という問いよりも「何を選択するか」という問いの方が根本的だと感じるようになりました。

現在に「当たり前」として存在するものも、過去のある時点での選択の結果です。未来もまた、現在の選択によって作られます。その選択の主体は、特定の専門家や政治家ではなく、社会を構成する全員だということを、この本は思い出させてくれます。「技術が社会を変える」のではなく、「社会が技術の使い道を選ぶ」という視点の逆転が、この本を読むことで得られます。未来への受動的な姿勢が、少し能動的なものに変わるのを確かに感じました。考えるべきは「未来がどうなるか」ではなく、「未来をどう選ぶか」です。

小説家の視点が描く「日本の未来の可能性」

現代の経済・産業・社会をテーマに多くの作品を発表してきた楡周平が、小説家ならではの洞察から現代社会の課題と未来の可能性を語った一冊です。専門家の分析とは異なる、物語を通して社会を見る目を持つ著者の視点が、読者に新しい問いをもたらします。

この本を読まなければ、未来を「現在の延長線上にあるもの」として受動的に受け入れたまま、価値観の転換こそが未来を作るという視点を持つことなく過ごしていたと思います。

楡周平著『未来のカタチ』はこちらから読めます。

内容紹介

少子高齢化、地方過疎化の打開策を大提言!

企業・ビジネス小説の第一人者、楡周平氏が新しい時代の日本と日本人に提言する「ニッポン改造論」。
日本社会や企業が近未来に直面する問題点を見据える楡氏の作品は、緻密な取材・データ・ファクトに裏付けられ、その先見性には定評があります。
TVドラマ化された小説『プラチナタウン』は、地方の広大な遊休地にリタイア世代のためのテーマパークタウンをつくる物語ですが、過疎高齢化の実現能な解決策として大きな反響を呼びました。当時、地方創生大臣だった石破茂氏に、伊吹文明氏(元衆院議長)が必読書として薦めたことでも有名です。

本作品は、少子高齢社会とコロナ禍に直面する日本人が、真っ先に取り組むべき打開策を提示します。
出色は、「ネスティング・ボックス」構想。子育て世代をターゲットに、「一番下の子」の義務教育が終了するまで低家賃でタワーマンションに住めるようにする。医療・保育施設も併設することで、仕事と子育てを両立させやすくするコミュニティをつくるものです。
その他、「コロナ禍で激変する産業構造」「外国人労働者の激増と日本語の危機」「教育」などをテーマに、これからの日本人に価値観の大転換を促す警世の書です。

出版社による紹介文です(楽天ブックスの書誌情報より)。

書誌情報

書名
未来のカタチ: 新しい日本と日本人の選択 (小学館新書 に 6-1)
著者
楡 周平
レーベル
小学館新書 に 6-
出版社
小学館
発売日
2020年11月26日
ISBN
4098253798