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科学者はなぜ神を信じるのか コペルニクスからホーキングまで (ブルーバックス)

三田一郎

講談社

2018年6月20日発売

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新書嫁レビュー

科学者は「神を否定する人」だという思い込みが、誤解だった

2026-07-24

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科学者は宗教・神を否定する立場にある人たちだと思っていた

科学と宗教は相反するもので、科学者という職業は実証・理論・データを信じ、神や宗教的な概念を否定する立場にある——そんな前提を持っていました。「科学か宗教か」という二項対立が、科学者と信仰の関係を考えるときの基本的な枠組みになっていたのです。

でもこの本を読んで、コペルニクスからホーキングまでの科学史における多くの偉大な科学者たちが、それぞれの形で「神」を信じていたという事実が見えてきました。科学と信仰の関係は、対立ではなく、もっと複雑で豊かなものだったのです。

この本が、科学と宗教への見方を根本から変えてくれました。

三田一郎著『科学者はなぜ神を信じるのか コペルニクスからホーキングまで』はこちらから読めます。

ニュートン・アインシュタイン・ホーキングが語った「神」とは何か

本書は、素粒子物理学・宇宙論を専門とする三田一郎が、科学史上の偉大な科学者たちが「神」についてどのように考えてきたかを解説したブルーバックスの一冊です。科学と宗教の関係を、歴史と哲学の両面から丁寧に辿っています。

アインシュタインは「神はサイコロを振らない」という言葉で知られていますが、これはランダム性を否定する物理学的な主張であると同時に、宇宙に精緻な法則性が存在することへの深い畏敬の表現でもあります。量子力学の不確定性原理に懐疑的だったアインシュタインの「神」概念は、人格神ではなく宇宙の秩序への哲学的な確信でした。宇宙がこれほど精緻な数学的法則で記述できることへの驚きが、一人の物理学者の「神への信仰」の源になっていたのです。その感覚は、宇宙の不思議に深く向き合った人間にしか生まれないものかもしれません。

ニュートンは神学の研究に生涯の膨大な時間を費やし、宇宙の法則の発見を神の設計の解読だと考えていました。コペルニクスは聖職者でもありました。科学者が「神を信じる」とはどういう意味か——それは画一的な答えのない問いであり、科学者の数だけ異なる回答があるということがわかります。本書にはさらに、現代の宇宙論・量子力学と神の概念の接点についても詳しく語られています。ぜひ本書で確かめてみてください。

「科学 vs 宗教」という単純な対立が消えた

この本を読んでから、科学者が信仰について語るとき、その「神」という言葉が何を指しているかを注意深く聞くようになりました。宇宙の秩序への畏敬と、特定の宗教の人格神への信仰は全く異なるものです。

「科学か宗教か」という二項対立の外に立つことで、科学と哲学と宗教が入り交じる思想の豊かな空間が見えてきました。偉大な科学者たちの知的な誠実さと、宇宙への深い畏敬の念が、この本を通じてリアルに伝わってきます。答えのない問いに向き合い続けることを止めないことが、科学者としての誠実さなのだということがわかります。

素粒子物理学者が辿った「科学と神」の歴史

素粒子物理学・宇宙論の専門家である三田一郎が、コペルニクスからホーキングまでの科学者たちの「神」への見方を歴史的に辿った一冊です。ブルーバックスならではの科学的な視点と人文学的な深みが融合した内容です。

この本を読まなければ、「科学者は神を否定する」という単純化された見方を持ったまま、科学と信仰の間に広がる豊かな思想の歴史を知らずにいたと思います。

三田一郎著『科学者はなぜ神を信じるのか コペルニクスからホーキングまで』はこちらから読めます。

内容紹介

宇宙や物質の究極のなりたちを追究している物理学者が、なぜ万物の創造主としての「神」を信じられるのか? それは矛盾ではないのか? 物理学史に偉大な業績を残したコペルニクス、ガリレオ、ニュートン、アインシュタイン、ボーア、ディラック、ホーキングらが神をどう考えていたのかを手がかりに、科学者にとって神とはなにかを考える異色の一冊。しかし、この試みは「科学とは何か」という根源的な問いを考えることでもある。

「先生は科学者なのに、科学の話のなかで神を持ち出すのは卑怯ではないですか」
ある高校生から投げかけられたこの質問が、本書が生まれるきっかけだった。
素粒子物理学者として「小林・益川理論」のノーベル賞受賞に貢献し、
カトリック教会の聖職者でもある著者が探し求め、見いだした答えとは?

聖書が教える「天地創造」の物語はもはや完全に覆され、「神は死んだ」といわれて久しい。
しかし実は、宇宙創成に関わる重要な発見をした科学者の多くは、神を信じていた。
天動説を葬り去ったコペルニクスとガリレオ、物体の運行を神によらず説明したニュートン、
宗教に強く反発して「光」だけを絶対としたアインシュタインらも神への思いを熱く語り、
さらには量子力学を創ったボーアやハイゼンベルク、ディラック、シュレーディンガー、
特異点なき宇宙を考えたホーキングら、「無神論者」といわれた現代物理学者たちさえも
実は神の存在を強く意識していたのだ。
彼らの神への考え方を追うことで見えてくる、宇宙論を発展させた本当の原動力とは?
日本人には理解しにくい世界標準の「宗教観」を知るためにも最適の一冊!

第1章 神とはなにか、聖書とはなにか

第2章 天動説と地動説 --コペルニクスの神

第3章 宇宙は第二の聖書である --ガリレオの神

第4章 すべては方程式に --ニュートンの神

第5章 光だけが絶対である --アインシュタインの神

第6章 世界は一つに決まらない --ボーア、ハイゼンベルク、ディラックらの神

第7章 「はじまり」なき宇宙を求めて --ホーキングの神

終章 最後に言っておきたいこと --私にとっての神
第1章 神とはなにか、聖書とはなにか
第2章 天動説と地動説 --コペルニクスの神
第3章 宇宙は第二の聖書である --ガリレオの神
第4章 すべては方程式に --ニュートンの神
第5章 光だけが絶対である --アインシュタインの神
第6章 世界は一つに決まらない --ボーア、ハイゼンベルク、ディラックらの神
第7章 「はじまり」なき宇宙を求めて --ホーキングの神
終章 最後に言っておきたいこと --私にとっての神

出版社による紹介文です(楽天ブックスの書誌情報より)。

書誌情報

書名
科学者はなぜ神を信じるのか コペルニクスからホーキングまで (ブルーバックス)
著者
三田一郎
出版社
講談社
発売日
2018年6月20日
ISBN
9784065120507