新書嫁レビュー
「片づけ」は義務ではなく、シニアが人生を取り戻す行為だった
2026-06-17
片づけは「若いうちにやるもの」だと思っていた
片づけや整理整頓というのは、引っ越しや大掃除の機会にまとめてやるものであって、シニア世代になってから本格的に取り組む必要はない——そんな思い込みを持っていました。高齢になればなるほど物が増え、体力も落ちる中で片づけをするのは大変なことだから、「今さら」という気持ちが先に立つのが普通だと思っていたのです。
でも実際には、シニア世代にとっての片づけは「義務としての掃除」とはまったく別の意味を持っています。長年積み重なったものを整理することは、過去の自分と向き合い、これからの時間をどう使いたいかを決める行為でもあるのだということを、この本で初めて実感しました。
この本が、片づけへの見方を根本から変えてくれました。
古堅純子著『シニアのためのワクワクする片づけ』はこちらから読めます。
「捨てる」ではなく「ときめく」という視点
本書は、整理収納アドバイザーとして長年活動してきた古堅純子が、シニア世代ならではの片づけの方法と考え方を解説した一冊です。著者は「幸せ住空間セラピスト」として、多くの高齢者の自宅での片づけを支援してきた経験を持っています。
本書が他の片づけ本と違うのは、「捨てること」を目的に置いていない点です。シニアの片づけは、単に物を減らして部屋をすっきりさせるためではありません。長年大切にしてきた思い出の品や、いつか使うと取っておいたものと向き合いながら、「これから自分はどう生きたいか」を確かめていくプロセスだと著者は語ります。
特に印象的なのは、物への向き合い方を「義務」ではなく「ワクワク」という感情で捉えるよう促している点です。過去の自分が大切にしていたものを再発見したり、整理された空間の中で新しい趣味や活動を始めたりする喜びを、著者は実例を交えて豊かに伝えます。本書にはさらに、家族との協力の仕方や、認知症予防との関連についても語られています。ぜひ本書で確かめてみてください。
部屋が変わると、気持ちの向き先が変わった
この本を読んでから、身のまわりの物への向き合い方が変わりました。それまでは「いつか使うかも」という不確かな未来のために物を取っておく習慣がありましたが、「今の自分に必要かどうか」を問う視点が生まれたのです。
物が減って空間が整うにつれ、部屋にいることが気持ちよくなりました。その快適さが行動を変え、新しいことを始めやすい気持ちになっていくのを実感しました。片づけが「義務」から「自分の人生を整える行為」に変わった感覚があります。物の少ない空間にいると、次に何をしようかという気持ちが自然と生まれてきます。「片づけ後の自分」がどんな時間を過ごしたいか、ようやく想像できるようになりました。
幸せ住空間セラピストが語る「シニアの片づけ」の本質
整理収納アドバイザーとして多くのシニア世代の住環境改善を支援してきた古堅純子が、片づけを通じた豊かな後半生の作り方を語った一冊です。物の整理が心の整理につながるという視点が、読む人の片づけへの動機を変えてくれます。
この本を読まなければ、片づけを「やらなければならないこと」として後回しにし続け、物とともに停滞する日々から抜け出すきっかけを逃していたと思います。人生の後半こそ、空間を整えることで新しい可能性が開けるのだということを、この本がようやく教えてくれました。
古堅純子著『シニアのためのワクワクする片づけ』はこちらから読めます。
内容紹介
終わりに向かう「生前整理」から、未来へ向かう「夢と希望」の片づけへ。年齢を重ねれば重ねるほど増えていくモノ。しかし、無理して捨てる必要はありません!大切なのは、「夢と希望」が湧くワクワクするような空間をつくること。体や心に負担をかけることなく、家にいる時間が幸せになる、思い通りの空間が実現できます。読んだらきっと、片づけたくなる!
出版社による紹介文です(楽天ブックスの書誌情報より)。
書誌情報
- 書名
- シニアのための なぜかワクワクする片づけの新常識 (朝日新書)
- 著者
- 古堅純子
- レーベル
- 朝日新書
- 出版社
- 朝日新聞出版
- 発売日
- 2020年6月12日
- ISBN
- 4022950749