内容紹介
変化のただなかにあるアフリカの現在地
アフリカは長い間、国際政治の周辺に置かれた受け身の存在と見なされてきた。しかし本書は、そうした固定観念を見直し、再評価する視点から、アフリカを「世界に開かれた大陸」として位置づける。
冷戦期の影響、独立後の混乱を経たアフリカ諸国は、いまやアフリカ連合(AU)や地域機構を通じて自らの安全保障を模索し、国際機関における発言力を高めつつある。さらに、中国、ロシア、中東の国々との経済・政治関係を巧みに築き、伝統的な旧宗主国依存からの脱却を模索する。多様な国際パートナーとの関係を選択し、調整することで、交渉力と選択の幅を広げつつある。また、ディアスポラの広がりも、国境を越えた影響力の一因となっている。
本書は、こうした変化のただなかにあるアフリカの現在地を、地政学の視点から立体的に描き出す。
序章
第一章 世界の中のアフリカ──プロト・ネーションと植民地化の歴史(一九五〇年まで)
I 世界に組み込まれた大陸
II 植民地化以前の政治状況
III 植民地化と近代主権国家の誕生
IV アフリカ人による統治へ
第二章 国家の形成と「ビッグマン」の誕生(一九五〇年〜一九七〇年)
I 弱体とみなされる国家
II 新家産制と「ビッグマン」の誕生
第三章 武力紛争が頻発する大陸(一九六〇年〜二〇二三年)
I 冷戦──影響力を競うゲームの中のアフリカ諸国
II 一九九〇年代──「絶望の十年」
III 紛争の原因
IV 二十一世紀における安全保障状況の変化
第四章 統合の追求、あるいはアフリカにおける地域主義の展開
I 汎アフリカ主義
II アフリカ統一のための機構に向けて
III アフリカ統一機構──良くも悪くもある結果
IV アフリカ連合への移行
V 地域統合の課題
第五章 アフリカにおける権力争い──新たな「グレート・ゲーム」?
I アフリカとヨーロッパ
II 「フランサフリック」、機能しない遺産
III アフリカと米国
IV アフリカと「新興」国
第六章 アフリカ人と世界とのつながり──移民とディアスポラ
I 移民──主に大陸内の移動
II ディアスポラ、「アフリカの六番目の地域」
結論
訳者あとがき/原注
出版社による紹介文です(楽天ブックスの書誌情報より)。
書誌情報
- 書名
- アフリカの地政学
- 著者
- ソニア・ル・グリエレック / 山田 芙美 / 木山 俊作
- レーベル
- 文庫クセジュ
- 出版社
- 白水社
- 発売日
- 2025年5月30日
- ISBN
- 9784560510704