プログラミングは自分には無縁の世界だと思っていた
プログラミングは、理系の特別な才能を持つ人だけが扱える暗号のような世界だと思い込んでいました。コードの羅列を見るだけで身構えてしまい、自分とは関係のない技能として遠ざけてきたのです。けれども、仕事を進めるたびに、自分の段取りがどこかいつも非効率なことには薄々気づいていました。同じ作業を毎回手探りで繰り返し、どこで詰まっているのかも見えない。その正体がわからないまま、もやもやと残業を重ねていたのです。ひろゆきさんの『プログラマーは世界をどう見ているのか』を読んで、その思い込みがあっさり崩れました。
コードよりも先に「ものの見方」があった
本書が伝えるのは、プログラミングの本質はコードを書くことそのものではなく、プログラマーが世界をどう切り分けて捉えているかという思考法にある、という視点です。物事をツリー構造で整理する、複雑な作業を最小単位に分解して並べ替える、条件で枝分かれを考える「if思考」、そして繰り返しのパターンを見つけて自動化する「ループ」の発想。これらは本来、画面の中だけの話ではなく、日々の段取りそのものに使える考え方だと著者は言います。あるレビュアーは、Kindleとメモ帳とブラウザを同時に開き、簡単なコードを実際に書きながら一気に読み進めたと書いていました。専門用語や概念の説明を最小限にして、本当に入り口の理解だけを効率よく得られたと振り返っています。とくに「作業効率を上げるには、まずボトルネックから直す」という考え方は、私のように非効率に悩む人間に刺さります。本書では、こうした思考法を手を動かしながら体感する流れがさらに続きます。気になる方は、ぜひ本書で確かめてみてください。
仕事の段取りが、分解できるようになった
読んでから、目の前の作業の見え方が変わりました。以前は大きな仕事を前にすると、漠然と「大変そうだ」と圧倒されて手が止まっていました。今はまず、それを小さな手順に分解し、どこに同じ繰り返しがあるか、どこが全体を遅らせているボトルネックかを探すようになりました。すると、毎週手作業でやっていた数字の転記が実はまとめて処理できると気づいたり、二つの部署を無駄に往復していた確認の工程が一本化できたりします。漠然とした塊だった仕事が、扱える部品の集まりに見えてくる。同じ手間を何度も繰り返している自分を、少し離れた場所から眺められるようになった感覚です。コードを一行も書かなくても、この見方を借りるだけで、日々の作業の手応えがずいぶん軽くなりました。
知らないままでは、非効率を疑いもしなかった
この本を読まなければ、私はプログラミングを縁遠い特殊技能と決めつけ、自分の段取りの悪さを当たり前のものとして抱え続けていたはずです。著者のひろゆきさんは、文系出身ながらインターネット黎明期から数々のサービスを手がけ、膨大な情報と人の動きを設計してきた人物です。本書もプログラミングを一ミリも知らない初心者に向けて、ひげおやじという身近な例を使いながら、専門用語を極力避けて書かれています。あるレビュアーは「ゴリゴリの初心者にこそおすすめ」と評していました。技術書というより、世界の見方を一つ増やすための入り口です。プログラミングは自分には関係ないと思ってきた方こそ、ひらいてみる価値のある一冊です。
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