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新書嫁レビュー ・ 約 3 分

予想が当たっても勝てない理由——馬券は「買い方」の勝負だった

競馬で勝てないのは「予想が外れるから」だと思っていた

馬券で勝てないのは、結局のところ予想の精度が足りないからだと、長らく思い込んでいました。来る馬さえ当てられれば収支はプラスになるはずだ、と。だから予想にばかり時間をかけ、外れるたびに自分の見る目のなさを嘆いていました。けれど、ときどき本命がきちんと走っているのに、組み合わせや買い目を外して取りこぼす。あの「当たっているのに勝てない」という妙な悔しさの正体が、ずっとわからないままでした。その謎を、久保和功さんの『京大式最強の馬券セミナー』が解いてくれました。勝敗を分けていたのは予想そのものではなく、その予想を活かし切る「馬券の買い方」だったのです。

「何倍なら買いか」を言語化する技術

本書のテーマは一貫しています。いくら予想が正しくても、その予想を活かし切る買い方ができなければ意味がない、というものです。たとえば、単勝なら何倍以上なら「買い」と判断できるのか。馬連なら適正な点数は何点なのか。多くの人が感覚や勢いで決めている部分を、本書は具体的な的中例とともに言語化していきます。ある読者は「馬はキッチリ選べるのに、組み合わせ方で失敗する」自分にとって大変参考になったと書いていました。まさに私が抱えていた悔しさそのものです。著者は、相手を絞って外す危険のある券種よりも、的中率と配当のバランスを意識した買い方を重んじ、本書では三連複を軸にした組み立てを多用します。単勝や馬連と三連複を組み合わせることで、目先の的中だけでなくレース全体を展望する癖がつく、という読者の指摘も印象的でした。たとえば二つの券種に分けて買い、片方が当たればよしとする。そんな「予想の落とし所」を考える発想は、実践してみると意外に難しく、それでいて収支を支える土台になると複数の読者が語っています。本書は単勝からワイドまで当てやすい馬券の活用法に始まり、馬連から三連単まで高配当を狙う買い方、そして複数の券種を組み合わせる応用へと、段階を追って構成されています。万馬券を狙う複合馬券のテクニックまで踏み込んだ各章の中身は、ぜひ本書で確かめてみてください。

「予想」と「買い方」を分けて考えられるようになった

この本を読んでから、レースとの向き合い方が変わりました。以前は予想が当たるか外れるかの一点だけに一喜一憂していました。今は、予想は予想として、それをどう買い目に落とし込むかを別の問題として切り分けて考えるようになりました。同じ予想でも、買い方ひとつで収支がまるで変わる。その当たり前の事実を意識できるようになっただけで、外れても「予想は悪くなかった、買い方を見直そう」と冷静に振り返れるようになったのです。感情的に賭け金を増やすのではなく、券種の組み合わせで保険をかけるという発想は、レース以外の場面でも役立つ考え方だと感じています。

知らないままなら、予想だけを責め続けていた

この本に出会わなければ、私は勝てない原因を予想の精度だけに求め、肝心の買い方には目を向けないまま回り道を続けていたはずです。著者の久保和功さんは京都大学工学部を卒業した競馬評論家で、独自のスピード指数理論を公開するなど、データに基づいた分析で知られる書き手です。理屈で考える人らしく、感覚任せになりがちな馬券購入を、再現できる手順として整理してくれます。予想は悪くないのに収支が伸びない、という心当たりのある方ほど、得るものの大きい一冊です。

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