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新書嫁レビュー ・ 約 3 分

パットが入らないのは、センスではなく「考えすぎ」だった

パッティングだけは才能の問題だと思っていた

ゴルフを続けて何年も経つのに、パッティングだけはどうしても安定しませんでした。練習グリーンで30分費やしても、コースに出ると体が固まる。ショットは少しずつ改善されていくのに、パターだけは別物のように思えました。「あの人はグリーンに強い」という言葉を聞くたびに、パッティングとは生まれながらの感性や度胸の問題で、努力だけでは越えられない何かがあるのだと思い込んでいました。その思い込みが、この本を読んで崩れました。パッティングが不安定な根本原因は、才能ではなく「何を考えているか」の問題だったのです。

「迷い」は打つ前に始まっている

本書が最初に指摘するのは、アマチュアゴルファーのパッティングに共通する根本的な問題です。それは「ラインを読んだ後も、打つ直前まで考え続けている」ことです。プロとアマの違いはここにあります。ルーティンを完了した後に「やっぱり少し左か」「速さが足りないか」という迷いが生じると、脳と身体の連携が途切れ、ストロークに微妙なブレが生まれます。

著者の永井延宏は、片山晋呉プロのイップス克服に関わり、独自のパッティンググリップ開発で実績を持つゴルフティーチングプロです。レッスンオブザイヤーを受賞した経験を持ち、30年以上にわたって多くのアマチュアのスイングを改善させてきた実績があります。彼が本書で展開するのは「型稽古」という概念——反復によって判断を自動化し、考えずとも打てる状態をつくるための具体的なドリルです。

本書にはさらに、グリーンの傾斜の読み方や距離感を養うための練習方法についても詳しく解説されています。ぜひ本書で確かめてみてください。

「決めたら動く」に変わった日

この本を読む前の私のルーティンは、事実上存在していませんでした。ボールの後ろからラインを読み、アドレスに入り、そこからも「やっぱり…」と考え続けていました。本書を読んでからは、ラインを決めた後に「考えることをやめる」という意識を持つようにしました。

最初は不安でした。決めてから打つまでの間に何も考えないのは、無責任なことのように感じたからです。でも実際にコースで試すと、パターが以前より穏やかに動くようになり、距離感のミスが減りました。「迷いながら打った時」と「決めて打った時」では、感触が全く違います。特に2メートル以内の短い距離で、その差が出るようになりました。

本書では、この「決めたら動く」という状態を作るために、具体的なルーティンの構築が提案されています。ラインを読む、素振りをする、アドレスに入る、という一連の流れを毎回同じ順番で行うことで、脳が「打つ準備ができた」と判断できるようになるとのことです。このルーティンの反復が、コースでの本番においても「型として体に染みついた動作」を引き出し、迷いが入り込む余地を消してくれます。繰り返しの練習が、判断を身体に委ねるための下地になるというのは、武道や音楽の世界でも共通する考え方です。

ゴルフの技術は「考えること」だけで向上するわけではない——むしろ「考えをやめること」を学ぶ技術でもあると気づいたのは、この本のおかげです。

30年の指導経験が1冊に

永井延宏のレッスンが多くのゴルファーに支持される理由は、技術論に留まらず「なぜそうなるのか」という原理まで丁寧に説明するところにあります。本書はその指導メソッドのエッセンスを文字で伝えようとした一冊で、読み物としても理解しやすく構成されています。

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ゴルフ 読むだけで迷いなく打てるパッティングの極意 (青春新書プレイブックス) 永井 延宏 / 青春新書プレイブックス

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