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新書嫁レビュー ・ 約 3 分

台湾人が日本人を褒める時に使う4つの形容詞——彼らは何を見ているのか

「台湾は親日国だ」というイメージで台湾を理解した気になっていて、それ以上深く知ろうとしてこなかった

日本人にとって「親日国」として真っ先に名前が挙がる台湾——震災時の多額の義援金、観光客への温かいもてなし、日本統治時代を懐かしむ年配世代の存在。「日本と台湾は仲が良い」という抽象的なイメージは持っていても、その背後で台湾の人々が日本の何を評価し、どのような形容詞で日本人を語っているのか——その具体は見えないままでした。

でも、「親日」という言葉一つでこの関係を片付けてしまうと、台湾の人々が実際に日本に向けている眼差しを取り逃がしてしまう感覚がありました。彼らは何を見て、何に共感し、何を信頼しているのか——その内実を掴めないままでいました。

光瀬憲子著『台湾で暮らしてわかった律儀で勤勉な「本当の日本」』を読んで、その内実が見えてきました。

台湾人が日本人に向ける言葉は「清潔」「律儀」「勤勉」「謙虚」——抽象的な親愛ではなく具体的な徳目の評価だった

著者が本書で示す核心は、台湾人が今も日本人に向けるのは「親日」という曖昧な感情ではなく、「清潔」「律儀」「勤勉」「謙虚」という具体的な徳目の評価であり、それが「日本人らしさへのほめ言葉」として日常的に使われ続けているという事実です。著者は1995年から台湾の英字新聞社で働き、台湾人男性と結婚して長く暮らした体験から、台湾社会の日常会話に現れる「日本人観」を生の言葉として記述します。

特に印象的なのは、台湾人の口から発せられる徳目が、現代の日本人自身が自分たちについて忘れかけているものだという指摘です。納期を守る、列に並ぶ、人前で大声を出さない、自分の手柄を誇らない——日本社会の内側にいると当たり前すぎて意識しないこれらの振る舞いが、台湾人の目には「日本人らしい美徳」として鮮明に映ります。著者は台湾と日本を両側から見てきた立場で、「日本人が当たり前と思っているもの」と「台湾人が日本人の特徴として評価するもの」のずれを丁寧に拾います。本書にはさらに、台湾人の家族観・職業観・教育観と日本との比較が詳しく描かれています。ぜひ本書でその全貌を確かめてみてください。

自分自身を「外から見る視点」を獲得した

読む前と後で、自分の振る舞いへの向き合い方が変わりました。以前は日本での日常行動を「ただ当たり前のこと」として疑問を持たずにいました。でも今は、「これらの行動は外から見ると一つの徳目として評価されているのかもしれない」という距離を持って見られるようになりました。

具体的には、列に並ぶときの自然さ・約束時間を守ろうとする緊張・人前で目立ちすぎないように振る舞う配慮——これらが台湾の人々の目には「美徳」として映っているという認識が、自分の日常を別の角度から照らし直します。同時に、日本人として「失いつつあるもの」を意識する契機にもなります。台湾を知ることで、自国を見る視点が一段深くなる感覚が、本書を通じて得られました。

台湾在住経験のある日本人ライターが、両側から見た日本人像を記録した

光瀬憲子(1972年横浜市生まれ)は1995年に台北の英字新聞社に就職、1998年に台湾人男性と結婚し、台湾・上海・日本を行き来しながらライターとして活動してきた著者です。台湾社会の内側で日本人として暮らした体験と、台湾人の家族から日本がどう見えるかを継続的に聞き取ってきた立場から、本書では「観光客には見えない日台関係の生の質感」が記されています。

この本を読まなければ、「親日台湾」という言葉で台湾を理解した気になったまま、台湾人が日本に向ける具体的な徳目の評価という関係の内実と向き合う機会を持てないままでいたでしょう。

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台湾で暮らしてわかった律儀で勤勉な「本当の日本」 (じっぴコンパクト新書) 光瀬 憲子 / じっぴコンパクト新書

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