内容紹介
歴史の強烈な磁場にありながら、あるいはそれ故に、忘却されてしまった場所がこの東京には無数にある。本書は早稲田、本郷、そして神田の各地を歩きながら、中国革命の痕跡を探り出す試みである。
明治維新の成功と日露戦争の勝利、さらに科挙制度の廃止(1905年)といった事情も手伝って、明治・大正の東京には中国から多くの亡命者や留学生がやってきた。悲嘆に暮れて亡命してきた梁啓超、漱石に憧れて本郷西片に住んだ魯迅、受験に失敗して失意のうちに帰国していった周恩来はじめ、彼らにとって東京は特別な場所だった。
革命を夢見た彼らの周囲には、どんな風景が広がっていたのだろうか? 日々を過ごした空間はどんな色彩で満たされ、またどんな匂いが漂っていたのか? 本書では一つひとつの場所を実際に訪ねて味わっていく。
はじめに
I 早稲田
第一章 黄龍旗がはためく街ーー清国チャイナタウン
第二章 頭をふるって顧みず、われは東へ行かんーー梁啓超の悲しみ
第三章 知られざる天才ーー憲政の祖・宋教仁
第四章 戸山の軍人学校ーー蔣介石の夢と憧れ
第五章 芥川龍之介より日本語がうまい帝大生ーー社会主義者・李漢俊
II 本郷
第六章 清国人最初の日本語学校ーー弘文学院
第七章 中国の西郷隆盛ーー黄興の暮らしぶり
第八章 朝顔の咲く家ーー魯迅の思い出
第九章 関東大震災(一)--日華学会のなりたちと留学生支援
第十章 関東大震災(二)--本郷、麟祥院に今も眠る留学生たち
III 神田
第十一章 慈愛の宰相ーー周恩来の目立たない日々
第十二章 最大規模の日本語学校ーー東亜高等予備学校
第十三章 留学生の憩いの場ーー清国留学生会館と女傑・秋瑾
第十四章 留学生の胃袋、そして知恵袋ーー神保町の書店街
第十五章 辛亥革命の後背地ーー日本各地に孫文伝説
おわりに 三田の話
Uブックス版へのあとがき 令和の東京を中国革命で歩く
出版社による紹介文です(楽天ブックスの書誌情報より)。
書誌情報
- 書名
- 帝都東京を中国革命で歩く
- 著者
- 譚 路美
- レーベル
- 白水Uブックス/人文知への扉
- 出版社
- 白水社
- 発売日
- 2026年2月26日
- ISBN
- 9784560680056