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新書嫁レビュー ・ 約 3 分

実績を積めば自信がつく——その努力が、折れやすい自信をつくっていた

自信は「成果を積み重ねれば手に入る」と信じていた

自信がほしいとき、私はいつも「もっと結果を出さなければ」と考えていました。資格をとる、数字を上げる、人に認められる。そうやって実績を積み上げていけば、いつか揺るがない自信が手に入ると信じて、ひたすら頑張ってきたのです。けれど不思議なことに、ひとつ成果を出すと安心するのは束の間で、すぐにまた次の不安がやってきます。どれだけ積み上げても満たされない。その繰り返しに、どこか終わりのなさを感じて疲れていました。心屋仁之助さんの『折れない自信をつくるシンプルな習慣』を読んで、その疲れの原因がわかりました。私が積み上げていたのは、実はとても折れやすい種類の自信だったのです。

「折れる自信」と「折れない自信」は、まったく別ものだった

本書がまず示すのは、自信には二つの種類があるという見方です。ひとつは、実績や成果に支えられた「折れる自信」。これは一見たくましく見えますが、土台にしている成果が崩れた瞬間に、ポキッと折れてしまうといいます。失敗したり、誰かに否定されたりすると、たちまち足元がぐらつくのはこのためです。もうひとつが、成果とは関係のないところに根を張る「折れない自信」です。本書は、いくら実績を積んでもつくられるのは前者ばかりで、本当に必要な後者はまったく別の場所から育てなければならない、と説きます。たとえば、自信があるはずなのにうまくいかないのはなぜか、へこんで落ち込んだときにどう自分を立て直すか——本書ではそうした具体的な場面ごとに、心の処方箋がていねいに語られていきます。成果を追いかけても追いかけても不安が消えなかったのは、土台の選び方がそもそも違っていたからだったのだと、読みながら何度もうなずかされました。本書では、その折れない自信をゆっくり育てていくための日々の習慣にまで踏み込んで語られていて、今すぐ何か大きな成果を出さなくてもいいのだと、肩の力が抜けていきます。

「結果が出ていない自分」を責めなくなった

この本を読んでから、自分への向き合い方が静かに変わりました。以前は、何か失敗するたびに「やっぱり自分はだめだ」と、その出来事と自分の価値を直結させていました。プレゼンがうまくいかなかった夜は、自分という人間まるごとが否定された気がして眠れませんでした。今は、結果と自分の存在は別ものだと、少しずつ切り離して考えられるようになりました。うまくいかない日でも「今日はこの仕事がうまくいかなかっただけ」と思えるようになり、自分を丸ごと否定する癖が和らいできたのです。成果に一喜一憂して消耗していた頃に比べて、心の地面が安定した感覚があります。

知らないままだったら、折れる自信を積み続けていた

この本を読まなければ、私はこれからも折れやすい自信ばかりを必死で積み上げ、崩れては落ち込むことを繰り返していたと思います。著者の心屋仁之助さんは、テレビでも知られた人気の心理カウンセラーで、大手企業で19年間働いたのち、自身の問題と向き合う中で心理療法と出会い独立したという経歴の持ち主です。机上の理論ではなく、自らの実体験から言葉を紡いでいるからこそ、その語り口には説得力があります。頑張っても頑張っても自信が満たされないと感じている方は、本書で確かめてみてください。

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折れない自信をつくるシンプルな習慣 (朝日新書) 心屋 仁之助 / 朝日新書

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